授乳中のカフェイン摂取はNG?目安量や時間も解説|小児科医監修
2025/2/28
授乳中のカフェイン摂取の目安量は1日コーヒー1~2杯程度です。また、カフェインは授乳直後に摂取し、摂取後30分~2時間は授乳を避けましょう。飲料別のカフェイン含有量やカフェインの少ない飲み物を紹介します。

この記事の監修者

日本小児科学会専門医・同指導医、米国小児科専門医、米国小児救急専門医
井上信明先生
日本の医学部を卒業後、日本、アメリカ、オーストラリアにて小児科および小児救急の研修を行う。
目次
授乳中のママは、コーヒーや紅茶などのカフェイン飲料を飲みたいと思っても、「授乳中は控えるべき?」「赤ちゃんに影響はない?」と心配になるのではないでしょうか。実際は、適切な摂取量を守り、飲むタイミングを調節すれば、カフェイン入りの飲料を飲んでも問題ありません。
本記事では、医師監修のもと、カフェインが赤ちゃんに与える影響や、摂取目安量などを解説します。授乳中におすすめのノンカフェイン飲料も紹介していますので、安心してコーヒーや紅茶を楽しみたいママは最後までご覧ください。
授乳中はカフェイン摂取を控えるべき?赤ちゃんや母乳への影響は?
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインは、母乳育児中は摂取量に気をつける必要があるといわれています。これは、母乳を通じて赤ちゃんが微量のカフェインを摂取してしまうためです。赤ちゃんがカフェインを摂取しすぎると、体調に悪影響が出る可能性があります。
しかし、カフェインは有害な成分ではないため、授乳中に一切摂取してはいけないわけではありません。ただ、過剰摂取にならないように、WHOや欧州食品安全機関などは1日のカフェイン摂取量を制限するよう呼びかけています。
ここでは、カフェインの作用とカフェインが赤ちゃんに及ぼす影響についてご紹介します。
カフェインは赤ちゃんを興奮状態にさせる
授乳中にカフェインの摂取が推奨されない理由は、母乳を通して赤ちゃんにカフェインが移行し、赤ちゃんを興奮状態にさせる可能性があるためです。
ママの食べたものは体内に吸収され、母乳を通して赤ちゃんの体に入ります。そのため、ママが大量のカフェインを摂取すると、赤ちゃんにもカフェインが移行してしまうのです。 なお、過去に行われた研究では、ママがカフェインを摂取すると、その摂取量の1.5%ほどが母乳に含まれることが分かりました。
赤ちゃんは、肝臓の代謝機能が未熟で分解に時間がかかるため、少量のカフェインでも寝つきが悪くなる、落ち着きがなくなるなど体に影響をきたす可能性があります。
出典: C M Berlin Jr, H M Denson, C H Daniel, R M Ward
“Disposition of dietary caffeine in milk, saliva, and plasma of lactating women”
National Library of Medicine. PMID: 6691042

カフェインには眠気覚ましや集中力を高める作用がある
カフェインには中枢神経を興奮させ、眠気を取ったり集中力を高めたりする作用があるとされています。カフェインを適切に摂取することで、がんのリスクを低減する効果があるという研究結果もあり、大人にとってはメリットも多い成分だと考えられています。
ただし、過剰に摂取すると、不眠や心拍数の増加、下痢や吐き気などの悪影響が出ることもあるため注意が必要です。大人より体の小さい赤ちゃんの場合は、少量でも悪影響を及ぼす可能性があるため、摂取量に気をつける必要があります。
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授乳中の1日あたりのカフェイン摂取量と摂取するタイミング
我慢の連続だった妊娠期を終えて、大好きなコーヒーでほっと一息つきたいママも多いと思います。授乳中のカフェイン摂取は、完全に禁止されているわけではありません。カフェインは、量やタイミングに気をつけて適量を摂取すれば、赤ちゃんの健康への影響はないとする研究結果も出ています。
カフェインを含んだ飲み物を安心して飲むためには、授乳中の摂取量の目安を把握することが大切です。
ここでは、授乳中のカフェイン摂取量の目安やタイミングについてご紹介します。
1日あたりのカフェイン摂取量はコーヒー1~2杯程度
現在、日本では授乳中に摂取して良いカフェインの量は定められていませんが、諸外国では目安となる摂取量が明示されています。
たとえば、カナダやオーストリア保健・食品安全局(AGES)は、妊婦や授乳中の女性のカフェイン摂取量を最大1日で300mg(コーヒー2杯程度)までとすることを推奨しています。
欧州食品安全機関(EFSA)では、1日あたり200mg(1~2杯)までであれば乳児への健康リスクは増加しないと判断しています。
これら諸外国の対応を見ると、摂取しても良いカフェインの量は1日あたり200~300mg、コーヒーだと1日1~2杯程度といえそうです。
参照:「カフェインの過剰摂取について」農林水産省

カフェイン飲料を飲むタイミングは授乳直後
母乳育児中のママが、カフェインを摂取するのにおすすめのタイミングは、「授乳直後」です。
大人の場合、カフェインを摂取してから30分~2時間後に血中濃度が最大になり、その後徐々に低下していきます。カフェインは、肝臓で代謝され2~8時間で半減、さらに数時間かけて代謝されていきます(カフェインの代謝時間は個人差が大きいことが分かっています)。
新生児期を過ぎると、一般的な授乳間隔は早くても3時間ほどです。授乳直後にカフェイン飲料を摂取すると、次の授乳までの間に、血中濃度は一旦上昇したのちに徐々に下がっていくため、赤ちゃんへの影響を軽減できます。
反対に、カフェイン摂取後30分~2時間は授乳を避けると安心です。新生児や未熟児で生まれた赤ちゃんは、カフェインに敏感に反応することもあるので、新生児期はカフェインを含む飲み物を控えることをおすすめします。コーヒーを飲んだ後に授乳をし、その後赤ちゃんがいつもより泣くようになる、目が覚めてテンションが高いように感じる時も、しばらくカフェインを含む飲み物は避けた方が良いでしょう。
【飲料別】カフェイン含有量
カフェインを含む飲み物ごとのカフェイン含有量と、1日の摂取量の目安を一覧でご紹介します。 なお、コーラやエナジードリンク以外の飲み物(コーヒー、インスタントコーヒー、紅茶など)は、抽出方法によって多少含有量が変わるため、参考程度にご覧ください。

飲み物のほかにも、カフェインを多く含んでいる食品として、チョコレートが挙げられます。チョコレートは、カカオの含有量に比例してカフェインの量が増加するのが特徴です。カカオ70%のチョコレート25gには、カフェインが21mg含まれているため、ハイカカオチョコレートを食べる際は、カフェインの1日あたりの摂取目安を超えないように注意が必要です。

授乳中におすすめ!カフェインが少ない飲み物
赤ちゃんが不眠になったり、興奮してぐずってしまったりする原因になるため、授乳中はなるべくカフェインを含まない・含有量が少ない飲み物を選ぶと良いでしょう。
カフェインの少ない飲み物としては、以下がおすすめです。
- 授乳中におすすめの飲み物
- 麦茶
- たんぽぽコーヒー
- デカフェ飲料
- カフェインレスコーヒー
- ハーブティー
- ハイビスカスティー
- ローズヒップティー
- 豆乳(1日200mlほど)
- 牛乳(1日1.5杯ほど)
授乳中の水分補給としては、白湯や麦茶が適しています。どうしてもコーヒーを飲みたい方は、コーヒーと似た香りを持つたんぽぽコーヒーや、カフェインゼロのデカフェ飲料、カフェイン量を抑えたカフェインレスコーヒーなどを飲むと良いでしょう。
お茶を飲みたい方は、ハイビスカスティーやローズヒップティーなど、ノンカフェインで香りを楽しめるハーブティーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
また、赤ちゃんに必要なカルシウムやたんぱく質などの栄養素を豊富に含んだ牛乳や豆乳もおすすめです。
授乳中の食べ物について詳しく知りたい方は、以下の2記事も併せてご覧ください。
なお、コーヒーや紅茶を自由に飲みたいと思う場合は、赤ちゃんの月齢や成長に応じて卒乳を検討するのも1つの方法です。一般的な卒乳時期や正しい進め方を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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授乳期のカフェイン飲料は、赤ちゃんへの影響を考え、摂取量やタイミングに注意する必要があります。コーヒーや紅茶などを飲む場合は、授乳が終わったタイミングで、1日1~2杯を目安に摂取しましょう。好きなタイミングにコーヒーや紅茶を摂取したいときは、カフェインレスのたんぽぽコーヒーやハイビスカスティーなどを取り入れるのもおすすめです。
妊娠期に引き続き、食べ物や飲み物に制限がある授乳期ですが、赤ちゃんの健やかな成長のため、あと少し乗り切っていきましょうね。
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