保活開始はいつから?年間スケジュールや進め方、成功させるコツも
2024/8/7
保活とは子どもを保育園に入園させるための活動です。この記事では、保活を始める時期やスケジュールについて紹介します。誕生月別のスケジュールもまとめているのでぜひ参考にしてください。
目次
保育園探しの活動のことを指す「保活」ですが、具体的に何をすればいいのか、いつから始めればいいのかが分からないというママ・パパも多いのではないでしょうか。
この記事では、保活の始め方や注意点、成功させるポイントをご紹介します。
保活とは?いつから始めればいい?
保活とは、主に認可保育園への入園を目指す活動のことです。
年々、待機児童の数は減少しているものの、人口が多く共働き家庭が多い都会ほど受け皿が少なく、保育園に入りにくい現状があります。確実に保育園に入れるためには、早めの情報収集や準備が必要です。
保活を始める時期は、育休の取得状況や保育園に入れたい年齢によって変わります。目安として、保育園に入れたい時期の約1年前から情報収集や準備をスタートすると良いでしょう。
出産後すぐに仕事復帰したい方や0歳児で保育園に入園させたい方は、出産前、産休中から保活をスタートします。育休を取る場合は、お子さんが生まれてから育休中に保活を始めるケースが多いですが、情報収集は早いに越したことはありません。
認可外(無認可)保育園は、年間を通して園見学・入園希望の受付を行っています。「何月までに何をする」というスケジュールが基本的に無く、空きがあれば4月を待たずに入園できます。
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「認可保育園」と「認可外(無認可)保育園」の違い
保育園は、大きく分けると「認可保育園」と「認可外(無認可)保育園」に分けられます。それぞれの違いをご紹介します。
認可保育園:都道府県知事に認可された施設
「認可保育園」は、国が定めた基準(施設の広さ・職員数・防災管理など)を満たし、都道府県知事に認可された施設のことを指します。
一定の基準を満たした施設であるため、保育の質が担保されています。また保育料が比較的安い点も特徴です(保育料は保護者の収入によって変わります)。
ただし、認可保育園に申し込めるのは、就労などにより「保育が必要」と自治体で認められた人だけです。また入園先は、親が提出した候補のなかから自治体が割り振るため、第一希望の園に入れないこともあります。
- <認可保育園の特徴>
- 国や自治体からの補助金で運営される保育施設
- 保育の環境・質が担保されている
- 申し込み先は自治体(市区町村の役所窓口)
- 就労等で保育が必要と認められた人が対象
- 希望の園を選べない(いくつかの候補園から自治体が割り振り)
- 保育料無償化対象
認可保育園を希望する場合、住んでいる自治体の役所に入園申請を行います。
「認定こども園」という幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設も増えています。認定こども園を利用する場合も、認可保育園と同様の扱いになります。
令和元年10月1日から、幼児教育・保育の無償化が開始されました。これを受け、認可保育園では一部の利用料が無料となるなど、保護者の保育料負担が軽減されています。
認可外(無認可):都道府県知事に認可されていない施設
「認可外(無認可)保育園」は、都道府県知事の認可を受けず、独自に運営される保育施設のことを指します。
保育料は園ごとに決めており、認可保育園と比べると高額な傾向にありますが、休日の預かりや夜間保育など、ニーズに合わせた対応をしている場合が多いです。
- <認可外(無認可)保育園の特徴>
- 保護者からの保育料で運営される保育施設
- 保育の環境・質にバラつきがある
- 申し込み先は園へ直接
- 就労の有無に関わらず誰でも利用できる
- 保育料無償化対象だが認可保育園と比べると費用がかかる
認可外保育園への入園を希望する場合、園に直接問い合わせて入園を申し込みます。認可外保育園は決められたスケジュールが基本的にはありません。通年を通し、見学や申し込みができます。
なお、認可外保育園も幼児教育・保育の無償化の開始に伴い、合計月額42,000円までの利用費を補助されます。しかし、より負担が少ない認可保育園を希望する保護者が多く、認可保育園の方が入りにくくなっているといえます。
保活のスケジュールと進め方を解説!
次に、認可保育園へ入園を目指す場合の保活のスケジュールと進め方を解説します。
認可保育園では、申し込み時に候補の園をいくつか提出します。4月入園が基本であり、前年10月頃から自治体で受け付けを開始するため、それまでに園決めと希望の優先順位を決めておきます。
認可保育園への入園を目指す際の保活は、以下のスケジュールで動くと良いでしょう。
認可外(無認可)保育園の場合は、通年を通して入園できるため、スケジュールは決まっていません。認可保育園に入れない可能性がある場合などは、同時進行で情報収集をしておきましょう。
ここからは、活動ごとに詳しく説明します。
保育園の情報収集:4月~9月
入園希望の約1年前の4月ごろから保育園の情報収集を始めます。各園の情報を集めて比較検討し、候補を絞りましょう。
情報収集の手段はいくつかありますが、役所へ出向き近隣の保育園の情報を聞きくのがおすすめです。保育園の情報は、「こども課」「こども家庭福祉課」などの課で教えてもらえます(自治体によって名称は異なります)。
情報を集めたら、候補を絞ります。以下のような基準をもっておくと絞り込みやすくなります。
- <保育園を選ぶ基準>
- 通いやすさ(自宅や駅からの距離)
- 延長保育や休日保育の有無
- 園の特色(外遊びが多い、習い事が多い、行事が多彩など)
- 園の規模(人数)
- 教育理念への共感
また、入園のために必要な点数も計算しておきましょう。
保育園入園の審査基準は先着順ではなく、家庭ごとの「保育の必要性を表す点数」で決まります。つまり、保護者の就労時間や家庭の状況を点数化し、高い順から入園が決まっていく仕組みです。この点数が低いほど、保育園への入園が不利になります。
園によって入りやすさが異なるため、点数が低い場合は、条件が悪い園(駅から遠いなど)を狙うのも戦略のひとつです。
候補を絞る際は、1つではなく複数候補を考えておくことが大切です。提出した候補の園のうち空きがある園に決まる仕組みです。
待機児童が多い自治体では、申し込み用紙に入園希望候補を第6希望まで記載する欄を設けています。1つしか希望を出さないとそこに空きが無い場合、4月に入園できなくなってしまいます。
保育園の見学:4月~9月
保育園の候補が決まったら、園に直接問い合わせて見学に行きます。必須ではありませんが、入園の条件として、事前の見学を必須とする保育園があります。また、見学をしないと、入園後に不満が出る可能性も考えられます。できるだけ見学しておきましょう。
見学は、いつでも見学OKの園もあれば予約制の園もあります。申し込み開始の日付が決まっていたり、見学を先着順で閉め切ってしまったりする場合もあるため、早めに動き出すことが肝心です。
申請書類の準備:8月~10月
希望する保育園が決まったら、役所で申し込み書類(募集要項)をもらい、必要書類を準備します。
産休や育休中の方は、勤務先の「就労証明書」が必要です。ほかにも作成や用意に時間がかかる書類があるため、提出時期の1~2か月前には書類の準備をスタートすると良いでしょう。
申請書類の提出:10月~11月
申請書類の準備ができたら役所へ提出します。郵送やオンラインで提出できるところもあります。多忙や産後で外出が難しい場合は、提出方法について事前に役所へ確認しておきましょう。
書類提出後は、1~2月に入園の内定通知が届きます。そこからは園とやりとりしながら入園準備をし、3月から慣らし保育開始、4月から入園という流れが一般的です。
落選してしまったり、申し込み時期にまだ生まれておらず申し込めなかったりした場合には、2次募集に申し込めます。2次募集は結果発表直後から受け付け開始することが多く、申し込みには再度書類の用意が必要なので早めに準備しましょう。
【誕生月別】保活のスケジュール
0歳児クラスから認可保育園を利用したい場合は、子どもの誕生月によって保活のスケジュールが変わるため注意が必要です。
ここでは、誕生月ごとの保活のスケジュールをご紹介します。
4~6月生まれ
申し込みまでに時間の余裕があるため、体調が落ち着いてから計画的に保活を始められます。ただし、産後間もない赤ちゃん連れでのおでかけは大変です。妊娠中に情報収集や園見学をすすめておくと産後の外出を減らせます。
新生児の外出については「新生児との外出はいつから?持ち物や注意点も解説」をご覧ください。
7~9月生まれ
出産後すぐに入園の申し込みをする必要があります。出産前に希望する園を絞り、提出書類を用意しておきましょう。妊娠中に園見学を済ませておくと余裕をもって動けます。
10~12月生まれ
出産時期と入園申し込みの時期が重なり、申し込みに間に合わない可能性があります。間に合いそうであれば、後は提出するだけの状態まで書類の用意を済ませておきましょう。
前述の通り2次募集を受け付ける保育園もあります。可能性は低くなりますが、2次募集に備えて準備を進めておくのも良いでしょう。
1~3月生まれ(早生まれ)
申し込み(書類提出)時期にまだ妊娠中の状態です。認可保育園は出産後でないと申し込みができないため、年度内の入園は難しいです。
しかし、保育園によっては、早生まれの子ども用の枠を確保していることがあります。近くにそのような保育園があるか確認してみると良いでしょう。
早期の仕事復帰を望む場合は、空きを待って途中入園をするか、通年申し込みが可能な認可外(無認可)保育園、ベビーシッターなどを検討してみてください。
保活を成功させるコツ
「もし保育園に入れなかったら、仕事をやめなくてはいけないの?」と不安な方もいると思います。保育園が決まらないと仕事復帰や就労も難しくなりますよね。
保活を成功させるコツとして、以下4つをおさえておきましょう。
- 審査基準となる「点数」の仕組みを理解する
- 加点を狙う
- 0歳児クラスを狙う
- 希望欄はできるだけ埋める
それぞれ詳しくご説明します。
審査基準となる「点数」の仕組みを理解する
認可保育園は、保育の必要度を点数化し、高得点であるほど入りやすくなる仕組みになっています。保活の一歩として、まずはその仕組みをよく理解しておくことが大切です。
点数化の際は、基準指数と調整指数を用いて計算します。
- 基準指数:保護者の就労状況や健康状態
- 調整指数:家庭の状況について
基準指数では、基本的に両親の就労にかかる時間が長いほど点数が高くなります。調整指数では「保育が困難」などの家庭の事情がある場合に点数が加算されます。
自治体によって基準や点数は異なりますが、主に以下のような判断基準が設けられています。
- <優先される条件>
- 所得が低い世帯
- 夫が単身赴任中
- 兄弟や姉妹が在園中
- 自治体の居住歴が長い
以下の条件に当てはまる場合は、不利(減点)になってしまいます。
- <不利になる条件>
- 就労実績が少ない、就労期間が短い
- 申し込みをした自治体に住んでいない
- 同居の親族(祖父母など)がいる
計算が難しい場合や詳細な基準が知りたい場合は、役所に問い合わせてみてください。いくつかの質問に回答すると、おおよその点数(入りやすさ)を教えてくれます。
加点を狙う
点数制度には「加点」できる要素があります。たとえば、認可外保育園に子どもを預けて職場復帰している場合などは、加点の対象になります。
就労時間の長さも審査の基準となります。パートタイム勤務より、フルタイム勤務のほうが点数は高いです。
0歳児クラスを狙う
0歳児クラスは、1歳児クラスに比べて入りやすい保育園が多いです。0歳児クラスは申し込み時期の10~11月に生まれていないと申し込めないため、1歳児クラスに比べて競争率が低い傾向にあります。
保活期間と妊娠期間がかぶるため準備が大変ですが、入りやすさを考えると0歳児クラスを狙うのも良いかもしれません。
希望欄はできるだけ埋める
お住まいの地域により申し込み用紙の希望欄の数は異なりますが、できるだけ希望する園を多く書きましょう。近所にある保育園の数が希望欄より少ない場合も、少し範囲を広げるなどしてすべて埋めます。
希望欄を埋めるためには、候補決める際に条件を絞りすぎないことも重要です。たとえば、2歳児までしか入れない小規模の保育園も3代以降は近隣の園に移行できる場合があります。最初から避けるのではなく、話を聞いてみても良いでしょう。
待機児童が少ない地域に引っ越すのもひとつの手です。競争率が低い地域であれば、保育園にも入りやすくなります。ただし、妊娠中や乳幼児の育児中の引っ越しは大変です。職場への通勤にも関わるため、ご家庭でよく話し合ってみてください。
保活に失敗したらどうすればいいの?
保活を頑張っても、点数や空き状況などでどうしても入園できないことはあります。次に、保活の注意点と入園できなかった時の対処法をご紹介します。
認可外保育園を探す
認可保育園に入園できなかった場合は、すぐに認可外保育園の空きを確認しましょう。4月入園の場合、認可外保育園に通いながら認可保育園の入園待ちをしていた人の枠が、入園が決まったことで空く可能性があります。
落ちた時に一から探すのは大変ですし、探している間に枠が埋まる可能性もあります。保活中に認可保育園だけでなく、認可外保育園の情報収集や見学も進めておきましょう
認可保育園の二次募集がないか探す
認可保育園の募集時期は4月だけではありません。入りやすいのは進級がある4月ですが、定期的に応募は可能で、空きがあれば入園できます。
特に、0歳児クラスは早生まれの子どもの枠を確保していることもあるので、年度途中から入れる可能性があります。
役所に相談し、次に応募できる時期を確認してください。次の応募時期まで認可外保育園に通い、加点される状況を作っておくのも良いかもしれません。
育休延長の手続きをする
どうしても預け先が決まらない場合、育休中の方は育児休暇延長の手続きをしましょう。育児休暇は最長2年まで延長が可能です。
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保活は、入園させたい年の約1年前から計画的にすすめることが重要です。認可保育園の場合、出産前だと申し込みができません。0歳クラスを希望するのであれば、出産予定日を確認しておきましょう。
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