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子どもの個性がぐんぐん伸びる遊ばせ方とは?玩具研究家・岩城敏之さんに聞きました!

子どもたちが大好きな「遊び」や「玩具」を通して子どもの個性や能力を伸ばす方法を、玩具研究家で絵本とヨーロッパの木の玩具の専門店「キッズいわき・ぱふ」の代表でもある岩城敏之さんにうかがいました。 「子どもの好き・楽しいを尊重すること」「子どもの遊びにとことんお付き合いすること」など個性を伸ばすヒントが盛りだくさん。お子さんの知育に興味があるママ・パパ必見です!

個性を伸ばすには、子どもの「好き・楽しい」を尊重すること

――多くのママ・パパが、子どもの個性や能力を伸ばしたいと考えています。まずは、子どもにどんな遊び方をさせればいいのか、教えていただけますか?

岩城敏之さん(以下、岩城):赤ちゃんを見ていると、好きな色、におい、感触などが少しずつ違っています。生まれながらに個性があるんですよね。個性や能力を伸ばすには、子どもの好きなモノ、楽しいと思う事柄を一番に尊重してあげることが大切です。

赤ちゃんは毎日、毎週、毎月できることが増えていきます。これが発達です。発達を見極める方法としては、その時期に「子どもがしたがること」に注目することです。赤ちゃんから3歳頃までなら、いたずらが発達の現れだと思うと分かりやすいですよ。

例えば、赤ちゃんは、最初はモノを上手く投げられず、後ろに飛ばします。それが、前に投げられるようになると凄く嬉しい。でも親からすると、玩具を投げると危険なので、止めるでしょう。そうすると、個性も能力も育ちにくい。一方で危険と人の迷惑を教えながら(躾)、もう一方で、投げていいモノを用意して飽きるまで投げさせてあげると、子どもの個性や能力を伸ばすことにつながります。

子どもと大人とでは、「面白い」と思うものが異なります。その子が何を面白がっているかは、その子から学ばなくてはいけません。

――発達に合わせた玩具を与えてみても、興味を示さないことも。親としては少し焦る気持ちもありますが…

岩城:子どもも、面白くなかったら遊びませんからね。与えた玩具に興味を示さない場合には、大人が楽しそうに遊んで見せるのがおすすめです。大人が楽しそうに遊んでいるのをみると、「あ~、自分もやってみたい」と思うかもしれません。有名な「ままごと遊び」なんかは、大人の世界を面白そうだと思っているから子どもは真似っこしますよね。

遊び方の見本を見せてあげるのも効果的です。ただ、見本が難しすぎると、子どもは「無理!」と思うし、簡単すぎたら「つまらない」と思って遊びません。発達段階に合っていて、面白いと思うことに子どもはくらいつきます。簡単な玩具や遊びから与えてあげた方が、はずれは少ないかなと思います。

――少し極端な質問ですが、1歳の子どもに6か月向けの玩具を与えてもいいんでしょうか?いただきものの玩具の現年齢が対象年齢を下回ったり、上回ったりすることもあって、知育や発達の面からみてどうなのか疑問に思っていました。

岩城:親は、どんどん発達してほしいと思うものですからね。親としては、現年齢より幼い子向けの玩具を与えるのに躊躇するのかもしれません。でも、興味深いもので、大人が6か月向けに作った玩具でも、1歳は1歳の面白さで、5歳は5歳の面白さで遊んじゃうんです。

例えば、6か月向けのガラガラを1歳児に与えたら、最初は6か月のように、ガラガラ音を鳴らして遊びますが、そのうち、1歳児らしい遊びをするようになります。持ち手部分の穴にモノを入れたり、叩いて音を鳴らしたりします。こんな感じで2歳は2歳児らしく、5歳は5歳児らしく遊ぶんです。

少し話がそれますが、兄弟の上の子は神経質に育てられる傾向があります。親はつい、「AはAの遊び方、BはBの遊び方をしなさい」「取扱説明書の通りに遊びなさい」と言ってしまいがち。一方で、2人目の子どもは、好きなように遊ばせる傾向にあります。その姿を見ると、上の子は「あんなことしていいの?」と思うわけです。親は怒ってないから自分もやってみようと思って遊んだら「あなた5歳でしょ」と怒られるんですよ(笑)。

つまり、上の子も自分が感じる通りに、自由な遊び方でやってみたいわけです。大人も、みんながタピオカ好きじゃないし、みんながビックデータに興味を持つわけじゃないでしょう。それと同じで、子ども自身が面白いと思えることで遊ぶ。「私の感じ方はオッケーなんだ」「私のやり方で試行錯誤していい」と、遊びの中で経験するんです。

赤ちゃんのティッシュ遊びにはとことんお付き合いを

――親は、子どもの年齢にあう遊び方に意識が向きがちですが、一番大切なのは、子どもが遊びを楽しむことなのですね!

岩城:そうです。これができないとダメという風に理想や平均から減点しないで、その子が面白いと思っている事柄に、いかに共感してあげるかが大切です。

その代表が、赤ちゃんがティッシュペーパーを引っ張り出す遊びです。ケガもしないし、人の迷惑にもならないでしょ。20分かけて全てのティッシュを出すまで集中して遊んだら、安い玩具じゃないですか(笑)。

何を面白がっているのか推測して、共感してあげましょう。きっと、めくっても、めくっても出て来る不思議を楽しんでいるのでしょう。最後の1枚をめくって、空になった箱を眺め、空っぽを学習しているかもしれません。子どもの納得するまで探求する心を大切にしたいですね。

また、私の知り合いで、出したティッシュを親子で、折りたたんで戻したという話も聞いたことがあります。「子どもが面白がっているんだからお付き合いしてあげよう」という感覚がすごいですよね。

まだ遊びたい!子どもを上手に動かすコツは〇〇

――子どもが集中して遊んでいるけど、お出かけの時間が迫っている。「まだ遊びたい」という子どもの遊びを切り上げるコツはありますか?

岩城:子どもは遊びのなかで、真剣に幸せを追求していますから、大人の都合で振り回すと怒るときがきます。1歳を過ぎた頃から怒りが出てくるし、3歳過ぎまでは怒りが強烈です。

“昨日興味が湧かなかったことに、今日興味が沸く人生”、“昨日できなかったことを今日できるようになる人生”を子どもは送っています。人生で初めて20個目のつみ木を積もうとしているのを邪魔されるとそれは嫌ですよね。

コツとしては、子どもに断りを入れたり、交渉をしたりしてみるのがおすすめです。例えば「時計の針がこうなったら出かけるからね」「急に用事ができたから、きりをつけてくれる?」「あと10回で終われる?」など、子どもに寄り添い、気持ちを理解してあげることが大切です。

また、「帰ってきたらこの続きができるようにするから、片付けなくていいからね」などと伝えるのも良いですね。子どもが安心するので、納得して動いてくれます。もし切り上げてくれたら、ありがとうと言ってあげてくださいね。我慢が報われますから。

おうち時間が増えた今、気持ちを落ち着かせる遊びで気分転換を

――最後に、お家で過ごす時間も増えたいま、おすすめの玩具や遊びはありますか?

岩城:おすすめは、玉転がしや積み木など繰り返し遊べる玩具です。繰り返し遊びは、子どもの情緒を安定させるのに効果的です。2歳~3歳児はイライラするときもありますから、簡単な繰り返し遊びで気持ちを落ち着かせてあげられます。情緒が安定し、気分が変わると、また意欲が育つので、再び難しい遊びにチャレンジしてみる。思い通りにならないとまた繰り返し遊びに戻るといいです。

また、積み木の場合は、動物の形をしたものや、ミニカーや人形と組み合わせて遊ばせることで、社会を表現しようとするなど、想像力や言葉の習得につながることもあるでしょう。
私のインスタグラムでは積み木の遊び方をいろいろ紹介しるのでぜひ見てみてください。

ちなみに、玩具を選ぶときは以下のポイントを意識するといいですよ。

・口に入れても安全なもの
・すぐ壊れない、壊れても部品を購入・修理できる
・いろんな遊び方ができ、想像力や創造力を育むもの


岩城:おすすめの遊びで言うと、ままごとは基本です。料理作りはもちろん、洗濯や赤ちゃんのお世話など、親の模倣遊びも含みます。ままごと遊びを通して、子どもが日常生活に興味関心を持つようになります。それに、ままごとには日常生活で必要な言葉が全部入っているのもよいですね。
言葉は体験と同時に身につくものです。例えば触ることで「ザラザラ」という言葉を理解しますよね。絵本やテレビ、YouTubeなどでも言葉を習得できますが、やはりメインは体験なのかなと思います。

――親としては、体験する機会をできるだけ与えてあげる?

岩城:はい。ぜひ、頭と身体を使う遊びをさせてあげてください。それによって、子どもの五感が育ちます。公園に連れて行って、ブランコや滑り台で遊ばせてみたり、楽器のように、アクションするとリアクションが返ってくるものを与えてあげたり、指先を使う紐通しをさせてみたり、階段を上らせたりするだけでもいいです。

もし、子どもがひとりでできない、思い通りにならないと投げ出しそうになったら、ほんの少しだけサポートしてあげてください。そして、子どもが何かをできた時には、大人は「子どもなりの面白さ」に歩み寄り、喜びを表現してあげてください。

岩城敏之
玩具研究家、キッズいわき・ぱふ代表取締役
同志社大学経済学部卒業。 1987年、絵本とヨーロッパ玩具の店「ぱふ」を開業。幼稚園などの職員研修や保護者向けに、遊びの環境や玩具について講師活動も行う。
主な著書
「かしこいおもちゃの与え方」(三学出版、2008年)
「赤ちゃんのおもちゃ」(三学出版 、2012年)
「幼児のおもちゃ」(三学出版、2016年)
「笑って学ぶ子育てのコツ」(三学出版 、2009年)
「つみ木あそびの本」(三学出版 、2006年)
「絵本・お話・わらべ歌」(アスラン書房、2011年)
「メチャクサ」(アスラン書房、1993年)
Instagram/@kidspuffiwaki https://www.instagram.com/kidspuffiwaki/

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