EARTH MALL with Rakuten Magazine 未来を変える読み物

2022/6/15更新

「これからの未来」への話。vol.1(前編)

小川珈琲株式会社

持続可能な社会を作り出すためには、いま、自分たちに何ができるかを考え、課題に対して誠実に向き合い続けることが大切なことだと思います。そのヒントを探すべく、「サステナブル」な取り組みに感銘を受けた生産者や企業の方に、「EARTH MALL with Rakuten」編集長・平井江理子がお話をお伺いします。第1回のパートナーは「SDGs」という言葉が世の中に浸透する前から、エシカルな珈琲づくりに邁進し、珈琲文化を紡いできた「小川珈琲」の取締役経営企画室長・小川雄次さんです。

早い段階でエシカルな珈琲づくりに取り組んでいた

小川珈琲のアクションとは。

平井:「EARTH MALL with Rakuten」は約3億種類の商品が並ぶ「楽天市場」の中で日常を豊かに、心地よくするサステナブルな商品をセレクトしてご紹介するインターネットショッピング・モール&オンラインメディアです。このサイトをオープンしたのは2018年なのですが、その当時は認証商品やサステナブルな観点で作られた商品を「楽天市場」で探しても全然出てこなくて。ですが、小川珈琲さんの商品はパッケージに認証マークが付いているので、とても探しやすかったんです。流通している数量も多いので購入しやすいですし、「有機JAS認証コーヒー」「国際フェアトレード認証コーヒー」、渡り鳥が休息する森を守る「バードフレンドリー認証コーヒー」などがリーズナブルな価格で購入できることに感動しました。

左からビターチョコレートのような味わいの「小川珈琲店 有機珈琲バードフレンドリーブレンド(豆)」、まろやかでスタンダードな味が特徴的な「小川珈琲店 有機珈琲オリジナルブレンド (豆)」、フルーティーなアロマが立った「小川珈琲店 有機珈琲フェアトレードモカブレンド(豆)」(各885円(税込))。
小川:ありがとうございます。
平井:こうした取り組みを始められたきっかけについてお伺いできたらと思います。
小川:最初に有機栽培のコーヒーを発売したのは1995年ですね。当時は、有機JASの認証自体がまだ存在していませんでした。パッケージに有機JASのマークの表示はないのですが、「オーガニックペルーコーヒー」という形で、京都の生協さん向けに作ったものがあります。それが最初に作ったオーガニックコーヒーですね。認証がついたコーヒーは提供し始めたのは、2001年からです。
平井:とても早い段階で取り組まれていらっしゃったのですね。そもそもオーガニックコーヒーを作ろう、というモチベーションはどういったところにあったのでしょうか?
小川:うちの会社の昔からの社風として「新しいことに挑戦する」というようなものがあるんです。業態としては、京都市内の喫茶店やレストランにコーヒー豆の卸し売りをするところから始まっていて、その後に直営店を作って、家庭用のコーヒーを販売するビジネスを展開していきました。昔から生協さんとの付き合いがあり、色々とお話しを重ねていく中で「有機栽培で作ったコーヒーはできないの?」とご相談をいただいたことがありました。当時は「サステナブル」という言葉がなかったですけれども、農薬を使っていない、身体に負担が少ないコーヒーを消費者の方に届けたい、という気持ちが一致して、実現したと聞いています。

持続可能な環境で作っている生産者と

パートナーシップを結ぶこと。

平井:はじまりは日常的な会話の中から生まれたものだったのですね。小川珈琲さんは個性豊かなスペシャルティコーヒーのラインナップがたくさんあり、自然環境に配慮がなされたコーヒー農園と契約されていらっしゃいますよね。 生産者の方々とはどのように出合っていらっしゃるのでしょうか。
小川:コーヒー生豆を購入する際に商社経由で購入しているのですが、現地駐在員の方からの情報を元に、実際に弊社のバイヤーが現地の生産者の元を訪れてじっくりと時間をかけて探してきた感じです。一般的にコーヒー豆は各生産国が定める規格を基準に購入されており、生産背景までなかなか見えません。ですが、弊社のバイヤーが現地を訪れる機会が多くなったことで、生産者の方々の暮らしや抱えている問題に向き合うことになったんです。そこで、美味しいコーヒーを提供し続けるためには、持続可能な環境で作っている情熱のある農園の生産者とパートナーシップを築き上げることがとても大切なことだと気付きました。農園とフェアな立場でより美味しいものを作るための改善点を話し合える関係性を構築するために定期的に生産者の方に会いに訪問していますね。

「小川珈琲 堺町錦店」で提供している「オーガニック ハウスブレンド 011 ダーク 」600円。「notNeutral」の大きめサイズのカップにたっぷりと注がれた一杯。コクがあるしっかりとした飲み口ながらも後味がすっきりしている。
平井:そうしたご活動を続けていらっしゃるなかで、消費者に寄り添った価格帯をキープされていらっしゃる企業努力もすごいと思います。
小川:やっぱりお客様に「小川珈琲のコーヒーが飲みたい」と思っていただくことが一番重要なことだと感じているので。私たちが実践している持続可能な社会に貢献する取り組みをきちんと伝えたくて、今年の2月には「小川珈琲 堺町錦店」をオープンさせました。100年先の未来にも通じるような普遍的な店づくりを意識しています。そうした想いから、この店では有機JAS認証や国際フェアトレード認証をはじめとするエシカルなコーヒーだけを取り扱っているんです。生産者の暮らしと自然環境保護の力添えとなる、独自の基準を満たした「GRANCA(グランカ)」というシリーズもあります。ここでは、オーガニックなコーヒーをネルドリップで淹れるのが信条。ペーパーフィルターは、1回1回使い捨てなければいけないので、繰り返し使用できるネルフィルターを採用して提供したいと思い、オリジナルのものを作りました。生地はアフリカブルキナファソ産のオーガニックコットンで、店頭でも販売しています。ネルフィルターはペーパードリップに比べて湯通りが早く、雑味が出にくいのが特徴です。お湯が早く落ちるので、豆の量をたっぷり取り、美味しいところだけを抽出できるんです。

「ネルフィルター」500円。耐久性を高めるためにリネン生地を使って、縁取りが施されている。使用後は、丁寧に手洗いをして清潔な状態をキープして。
平井:コクのある「オーガニック ハウスブレンド 011 ダーク 」、とても美味しくいただきました。飽きのこない味で毎日飲みたくなります。
小川:ありがとうございます。そう感じていただけることが何よりです。私たちが美味しいコーヒーを提供することで、エシカルなコーヒーがより多くの方に認知してもらえたらいいな、と思っているので。その結果として、途上国で頑張ってコーヒー豆を作ってくださっている生産者の方々の生活が少しずつでも豊かになってくれたら、という願いがあります。やり始めた当初は認知度がなかったですが、「SDGs」という言葉が広まって以降、お問い合わせをいただく機会も増えました。学生の方から「フェアトレードについて教えて欲しい」という声もいただいたり、サステナビリティの取り組みに関心のある方が入社面接を受けに来てくれたりすることもあるんですよ。私たちの活動が少しずつでも伝わっている気がして嬉しくなります。
平井:「美味しいコーヒーを届けたい」というシンプルな想いから行動されていらっしゃるところに心打たれます。こうして、ひとつひとつの商品にまつわるストーリーをお伺いさせていただくことで商品の魅力がより深く伝わってまいりました。「小川珈琲 堺町錦店」のことやお店での取り組み、社員の方の働き方についてももっとお話をお伺いしてみたいです。
PROFILE
小川珈琲株式会社

今年で創業70周年を迎える、日本を代表する京都のロースター。エシカルコーヒーの本格的な取り扱いを他社に先駆けて行い、現在では有機JAS認証コーヒー販売量と国際フェアトレード認証コーヒーの国内資本販売量累計ともに、国内スーパーマーケットにおいてナンバーワンのシェアを誇る。2020年には、「京都 小川珈琲 SDGs宣言 一杯のコーヒーからできること」で第21回グリーン購入大賞 中小企業部門において大賞を受賞。2021年、社内に「SDGs推進委員会」を発足し、その活動を同社のオウンドメディア「珈琲の広場」(https://coffee-no-hiroba.jp/)にて発信中。2022年2月、同社が長年取り組んできたサステナブルな活動の新たな拠点として、「小川珈琲 堺町錦店」(https://www.oc-ogawa.co.jp/nishiki/)をオープン。


小川珈琲 (https://www.oc-ogawa.co.jp)

小川珈琲 楽天市場オンラインショップ
Photo by: Mitsuru Wakabayashi Edit & Text by : Seika Yajima

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