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2020/7/31更新

国連の廃棄物スペシャリストに聞きました。   ~レジ袋の有料化でゴミ問題は解決できるのか~

今回はデイリーポータルZの過去記事を振り返りながら、
身近なところからサステナブルやゴミ問題を考えていこう、という企画です。

よろしくお願いします!

よろしくお願いします!今回も専門家の方に来てもらいました。
前にサステナブルに詳しい中学生の金丸くんに話を聞いた記事もぜひもう一度読んでみてください
コンビニ、魚屋、コーヒーショップ。サステナブルな暮らしについて、中学生の金丸くんに聞きました。)。

金丸くん、あの後成長して高校生になりました。

頼もしい!さらに活躍してほしいですね。
今回はオンラインですが国連環境計画の本多さんにおこしいただきました。
よろしくお願いします。


国連環境計画 本多俊一さん。 静岡県立大学大学院修了後、清華大学環境工学部博士研究員、環境省国立水俣病総合研究センター、環境省廃棄物・リサイクル対策部を経て国連環境計画にて主に廃棄物問題を担当。



よろしくお願いします。

すごい経歴ですね。ゴミ問題のプロと呼ぶのにふさわしい方に来ていただき恐縮です。いまそこは本多さんのオフィスですか?うしろの本棚がからっぽですね。

こちらは大阪にあるオフィスです。ペーパーレス化が進んだ結果、こうなりました。

楽天もなるべく紙は減らすようにしているんですが、極めるとこうなるんですね。

そうですね、出張が多いということもあって、できる限り持ち物は減らすようにしています。書類が配られても持ち帰らずに写真だけ撮らせてもらったりとかしてますね。

徹底してますね。今日はよろしくお願いします。事前にいくつか送っておいた(データで送ってよかった)デイリーポータルZの記事を見ながらお話を聞かせてください。

わかりました。よろしくお願いします。





デイリーポータルZの過去記事より

「チューボーと行徳富士」
ゴミを埋めたててできた人工の「山」が東京湾にある。

「昔は捨ててたうまいもの」
ホルモンやトロの部分は保存技術が進む前は捨てられていたという話。

「リサイクル工場でやりたい放題!」
リサイクル工場を見学。溶かして材料にするよりもそのまま使える部品は再利用したい。

「捨てる部分を食べてみる」
大根の葉、もやしのひげ等。普段捨てている部分を工夫して食べてみる。

「大事なゴミを見せあう会」
自分以外の人にとってはゴミでしかないものも、集めて観察すると面白い。

「奥多摩の山で昭和のゴミを発掘してきた」
かつて山にはゴミを捨ててもいい雰囲気があった。現代はかなりマナーが向上したという話。


 
 

本多さん、デイリーポータルZみたいなおもしろサイトはご覧になりますか?

こういうゆるいサイトは好きですよ。結局ゆるさというか、遊びの部分がないと新しいアイデアは生まれてこないですからね。

ありがとうございます、ゆるい中にも環境とかゴミ問題に少しでも関係しそうな記事があるんじゃないかと思い、いくつかピックアップしてみました。なにか気になる記事はありましたか。

「チューボーと行徳富士」 は興味深かったです。いま私がいる大阪オフィスは鶴見緑地公園の内にあるんですが、ここはもともと地下鉄を掘った後の残土なんかで埋め立ててできた土地なんですね。東京だとこの「チューボー」の記事につながる部分があると思います。

■■■記事「チューボーと行徳富士」(https://dailyportalz.jp/b/2009/06/19/b/)より。



こうやってゴミを埋め立てて新しく土地を作るっていうのは日本特有なんですか?

いろいろな国でやられていますけど、日本のように整備して土地として活用する場合もあれば、ゴミを積み上げただけで放置してしまっている国もあるのが現状です。そういう意味では日本は世界的に見ても進んでいると思います。ゴミ問題ひとつとっても、まだまだ技術レベルで大きな差があるんです。

日本ではかつては捨てていたホルモンなんかも、技術力とか流通が発展したおかげで今は捨てずに食べるようになったという記事もありました。

■■■記事「昔は捨ててたうまいもの」(https://dailyportalz.jp/kiji/160509196491)より。



食品ロスや食品廃棄物はテクノロジーと流通、料理の技術の進歩でまだまだ減らせる余地はあるでしょうね。




日本人のマナーは昔よりも向上した?

日本でも、かつては山にハイキングに行って、そこで出たゴミを山頂に穴を掘って埋めて帰っていた、という記事があるんですが、今はそういうことしないですよね。これは日本人のマナーが向上したと考えていいんでしょうか。

■■記事「奥多摩の山で昭和のゴミを発掘してきた」(https://dailyportalz.jp/kiji/120911157351)より。



当時はきれいに埋めてしまえばよし、という感覚だったんでしょうね。そういう意味ではマナーは向上していると言えると思います。日本では2000年が廃棄物リサイクル法元年と言われていまして、それから20年たって、ようやく多くの方にゴミを分別してリサイクルにまわそうという意識が根付いてきたんだと思います。

日本は世界的に見ても環境問題とかゴミ問題なんかに関心が高い方なんでしょうか。

世界的に見るとトップクラスに意識が高いと思いますよ。家庭ゴミをこんなに多岐にわたって几帳面に分別する国はあまりないですから。



レジ袋の有料化はゴミ問題を解決するのか

最近だとレジ袋が有料化されましたよね。あれなんかもゴミ問題とか環境破壊なんかを考えるきっかけとしてすごくいいことだと思うんです。

レジ袋の有料化は賛否両論あって、すごくいいことだっていう意見と、逆に実は環境問題の解決には寄与しないんじゃないかという意見があったりするようです。実際のところはどうなんでしょう。

そういえば僕は学生の頃にビームスのオレンジの袋をボロボロになるまで使っていましたよ。

■■記事「ビームスのあのオレンジ色の袋」(https://dailyportalz.jp/kiji/140616164383)より。



これは環境問題とかの前に、単にかっこいいから使い続けていたんじゃないですか。

そうです。でも、ということはレジ袋をすごくかっこよくしたらみんな捨てずに使い続けるんじゃないかと思うんですよね。

それはすごくいいアイデアですね。レジ袋の有料化については、正直なところそれが直接的に環境負荷の低減に大きなインパクトを与えるとは思っていません。


■■「レジ袋を有料化したらゴミが減るかというと、直接的にはそうはならないかもしれません。」


なんですと!

そうなんですか!

レジ袋を減らすことはもちろん大切ですが、それをきっかけに環境とかゴミ問題に意識を持ってもらうことが大切だと思うんですよね。レジ袋を一枚作るのに二酸化炭素量に換算するとどれくらいになるのかとか、レジ袋みたいな身近な問題から、環境問題を自分の生活に照らし合わせて考えるきっかけになるといいなと思うんです。

確かに少し前に話題になったプラスチックストローの削減もそうですが、レジ袋も、それを減らすことによるインパクトよりも、そこをきっかけにして自分の生活について考えてもらうことが大切なんですね。

本当にそうなんです。これからはどうやって環境問題に意識を向けてもらうか、それが課題だと思っています。



楽しくないと誰もやらない

そういう意味ではこの記事なんかすごくよかったですよね。

■■記事「リサイクル工場でやりたい放題!」(https://dailyportalz.jp/b/2012/04/04/a/)より。



リサイクル工場に行って廃棄物を破壊したり使えそうな部品を取り出したり、楽しみながらリサイクル体験した記事です。

この「楽しみながら」っていう視点が大切だと思うんです。環境問題って基本的に面倒くさいんですよ。そこを面倒くささよりも先に「面白さ」でカバーしちゃうのはすごくいい。

ちょっと話がずれてしまうかもしれないんですが、前にダンボールをつぶすのが面倒くさいからプロレス技でつぶすと楽しい、という記事を書いてきたライターがいまして。

■■記事「段ボール箱をボディプレスでつぶす」(https://dailyportalz.jp/kiji/crush-cardboardbox-with-own-body)より。



これもすごくいいと思います。

普段プロレス技ってかけないですからね。

よかったです。でもこれは特にリサイクルを推進するための記事ではなく、単に段ボールにボディプレスをしたかった、というだけのような気もするんですが。

リサイクルでもなんでも、面白ければもっとみんなやると思うんですよね。難しそうだしつまらないからやりたくないわけで。

我々なんでもかんでも楽しくやるのは得意ですから。

自分がやって楽しかったことは人に教えたくなりますからね、とても大切なことだと思います。これからも楽しくてゆるい記事を期待しています!

本多さん、ありがとうございました。
ここからはヒライさんにゴミを再利用した商品を紹介してもらいます。ゴミに見えるものも、見方を変えると再利用できるものがあるかもしれない。

そうなんです。ゴミをゴミとして捨ててしまうか、加工してまた使えるようにするか、本多さんの言っていたように身近なところから意識してみるといいのかもしれないですね。


リサイクルや廃棄素材の商品をPick Up!


 
 取材後に、本多さんが記事を書いてくれました。ぜひご覧ください!

記事:「未来を変える読み物:環境は楽しい」より
https://note.com/sh_honda/n/nbb387a42b57b





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