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2019/3/13更新

飛騨古川の伝統を伝える FabCafe Hidaで、 「マイ箸づくり」体験!

白壁土蔵の町並みが美しく、情緒豊かな景観が魅力の岐阜県飛騨古川に、デジタルものづくりカフェとして2016年にオープンしたFabCafe Hida(ファブカフェ ヒダ)。100年以上の歴史を持つ古民家を改装し、地域資産を活用しながら伝統を未来へつなぐための拠点として運営されています。 土地の93%が森林で、伝統の組木技術を持つ職人文化が受け継がれている飛騨ならではの「森とものづくり」の体験プランについて、Fabcafeで木工ワークショップを担当されているヒダクマの浅岡さんにお伺いしてきました!

訪れているうちに いつの間にか、作り手側になる場所

なかなか聞き慣れない言葉なのですが、「FabCafe」とはどういった場所なのでしょうか?

Fabには「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(愉快な、素晴らしい)」の2つの意味が込められていて、レーザープリンターなどを使って、簡単にものづくりができる場所です。スタンプやフォトフレームなど簡単なものから、専用マシンでの高度なものづくりも可能です。現在、このFabCafeと呼ばれる場所は日本各地を始め、世界7カ国10拠点で展開されています。
先程、「誰でもできる」と申し上げましたが、いきなりものづくりをするということはハードルが高いことですので、FabCafeにはその名の通りカフェを併設していまして、9割のお客様は普通にカフェとして利用されています。お茶を飲んでいる横で「ものづくりをしている人」をなんとなく覗くことができるというのが、他にはない特徴です。飲食店は基本的に横のつながりはないと思いますが、FabCafeだと「何を作っているんですか?」みたいな交流が生まれるんです。それがたまたまものづくりの人どうしだと、「こういうもの作りましょう」という展開になったりもします。
何度かカフェを訪れているうちに「自分にも作れそう」とか「作ってみたい」など、いつの間にか自分もつくり手側になっていたりすることもあります。きっかけが生まれやすいので、私自身もここを通じて、いろいろなものづくりを試すようになりました。

Fabcafe Hida外観。左手に見えるのがカフェスペースで、2階は宿泊可能となっており、ゲストハウスとしても運営されている。

風情ある町並みの白壁土蔵街も、FabCafeのすぐ近く。

飛騨の土地でしかできない ものづくり

FabCafeは各地にあると伺いましたが、なにかこちらのお店ならではの特色はあるのでしょうか。

FabCafeのユニークな点として、「その土地でしかできない体験・ものづくりができる」というコンセプトがあります。飛騨は森林が豊かな土地で、木材が豊富に手に入ります。昔から職人も多く、木工が盛んなので FabCafe Hidaは木工のワークショプメニューを豊富にご用意しています。木工職人の技術や加工を簡単にできるように工夫をしたり、手の込んだ伝統的な技術をファブの力を使って再現したりしています。

カフェ内にはレーザーカッターや3Dプリンターが設置されていて、気軽に利用できる。

「その土地でしかできないものづくり」って楽しそうですね!具体的にはどういった木工ワークショップができるのでしょうか。

いくつかあるのですが、一番のオススメは「箸づくり」です。飛騨の広葉樹を使って、マイ箸を作ってもらいます。私はお箸にちょっとこだわりがありまして……。というのも、お箸というのは特別な道具だなと思っているんです。「お箸は日本人にとって一番身近な道具」とワークショップでもお伝えしているのですが、「食べる」というのは「生きる為の行為」に直結していると思います。その、とても重要な役目を担っている道具を、自らの手で地域の木材を使ってつくることができるというのは本当に素敵だなと思っています。

ワークショップでは、自分の好きな木を選ぶことができる。今回は飛騨在住の編集部員 フナサカが体験参加、「匂いもそれぞれ違うんですね!」。

お箸の元となる、加工前の木材。この日は「栗」を選びました。

また、お箸の木材は、その時々に手に入るものを10種類くらい用意していますので、FabCafeを訪れていただいた際の、四季折々の木に出会うことができます。いつも同じではないのですが、逆にその不安定さを楽しんで頂きたいと思っています。
量産品にならない木材を利用していますので、資源の有効活用にもつながっています。お箸の他にもバターナイフや枡づくりのワークショップも体験いただけます。

まずは、自分の手に丁度いい長さにカット。この後、表面をカンナやヤスリで丁寧に磨いていきます。

手作りしたものはものを所有すること以上に、人を豊かにしてくれる

普段、スーパーなどで見かける商品は量産品が多いですが、手作りしたものは、特別な愛着がわいて、長く使いたくなります。

そうですね。いまの時代って、たくさんのものにあふれていますが、ただ単に消費するばかりではなく、ものづくり体験を経て得たものは「ものを所有すること以上に、人を豊かにしてくれる行為」だと思っています。
自分で思考錯誤しながらつくったものには、その人だけの価値が生まれますし、「こんなに工程があったんだ」「こういう素材なんだ」といったような、新しい発見も生まれます。制作工程を知っていると、壊れた時に自分で修理する知識も得ることができます。こういった、体験でしか得ることができない価値をぜひみなさまにも味わって欲しいと思っています。飛騨には美味しいものや美しいものがたくさんあるので、土地の恵みをご堪能いただきつつ、ワークショップ体験で、みなさんの感性を更に高めるお手伝いができれば嬉しいです!

約1時間半の作業で完成したお箸。最後に紙やすりもいただけるので、実際に使ってみて気になった部分は自分でメンテナンスできます。




今回のEARTH MALLイノベーター

ヒダクマ 木工デザイナー / Fabマスター(蔵長)
浅岡秀亮さん

株式会社飛騨の森でクマは踊る(ヒダクマ)所属。岐阜県飛騨市出身。大学卒業後、家具メーカーやインテリアデザイン事務所で木工や家具デザインを経験し、フリーでも木工デザイナーとして活動。いつかは地元である飛騨古川へ戻り地域のものづくりに関わりたいと考え始めた矢先、ヒダクマのメンバーと出会う。地域に眠る資源をクリエイティブな視点で新たな価値をつくるという考え方に共感し帰郷を決意。木のプロダクト開発や設計、制作、施工、記事執筆まで幅広く担当。木に対する幅広い知識や、職人への深いリスペクトを持ち、木に新しい価値を付与すべく日々奮闘中。


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