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EARTH MALL with Rakuten Magazine 未来を変える読み物

2018/11/27更新

あなたの一歩は地球のための一歩になる。 今日から始めよう、エシカル消費

とびきりおいしいフェアトレードのチョコレート、リサイクル素材からつくられた美しいジュエリー。近ごろ、地球環境・社会問題に配慮している商品が増えています。そういったものを買うことをエシカル消費といい、洗練されたデザインと品質の良さも相まって、今、少しずつ広がりを見せています。毎日の買い物で世界の未来を明るくできるとしたら、なんて夢のある話なのでしょう。 今回、お話を聞かせてくれたのは一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花さん。前編では、「エシカルってそもそも何?」ということや、エシカル消費を気軽に生活の中に取り入れるヒントをEARTH MALL編集部のママベ、コンドウ、コタベの3人が伺いました。

今、若者の間でエシカルがアツい!

突然ですが末吉さん。今、楽天市場にどのくらいの数の商品があるか知っていますか?

うーん、考えたこともなかったです。

ざっくり言うと、約2億5千万種類の商品があります。

そんなに!?

楽天市場でエシカルな商品の比率を増やすことができれば、世の中の買い物を変えるインパクトがあると思っています。お客さまやお店の人と一緒に買い物を通じて未来を変えたくて、Earth Mallを始めました。

なるほど。

今日はまず、“エシカル”という単語になじみのない方もいると思うんで、「エシカルって何?」というところから教えてもらえますか?

わかりました! エシカル(ethical)とは、英語で「倫理的な」という意味を持つ形容詞で、エシカル消費は、「人や社会、地球環境の問題に配慮してつくられたものを購入する買い物」のことです。簡単に言うと、普段、エシカルなものを買うように意識するだけで、世界で起こっている、貧困、人権、環境などのさまざまな問題を解決できる可能性を秘めています。

末吉さんは、エシカル消費を広めるために、2015年にエシカル協会を立ち上げたんですよね?

はい、今年の11月11日で設立4周年を迎えました。正直、2015年にエシカル協会を設立したときは、エシカル消費ってまったく盛り上がってなかったんです(笑)。その年には、地球環境や私たちの暮らしを持続可能にするために、2030年までに達成すべき17の目標「持続可能な開発目標」(SDGs)が国連で採択されましたが、今以上に「エシカルって何?」という状態でした。でも最近、エシカルをとりまく状況がガラッと変わりつつあります。

といいますと?

若い世代からエシカル消費が盛り上がりつつあるんです。フェアトレードは中学・高校の教科書に紹介されていますし、大学入試センター試験にも出題されます。エシカルファッションも一部教科書に掲載されています。2017 年に公示された学習指導要領の前文には、歴史上初めて「これからの学校には、(中略)一人一人の生徒が、(中略)持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる」と明記されました。

教科書や学校教育にエシカルの考え方が導入されるというのは大きいですね!

そう、今、講演依頼が一番多いのが学校なんですよ。

若い世代から、どんどんエシカルになってきている。

はい。今の若い子って、大人よりよっぽどエシカルについて知っているんですよ。それこそ、エシカルに対するミレニアル世代の感覚は一歩先を行っていて。

そうなんですか?

最近、起業する若者たちのコンセプトって、エシカルやサステナブルをテーマにしたものが多いんです。途上国の子どもたちに給食が届くアプリ「テーブルクロス」を開発したのは、当時大学3年生の女の子でしたし。

あのアプリ、話題になっていますよね。

SDGsで定められた17分野のいずれかを起業コンセプトの一つにして、世界が抱える問題を解決するためにビジネスを始める、というケースが多いんです。今、10代、20代の若者を中心にエシカルという考え方がどんどん身近になっています。

毎日の買い物が地球の未来を救う?

そもそも、買い物するときに、なぜエシカルを意識したほうが良いんでしょう?

今日から・誰でも・買い物を変えるだけで、世界が抱える大きな問題を解決する一端を担えるからです。なんだか壮大なテーマに思えるかもしれませんが、本当なんですよ。じゃあ、ここで逆に質問。今、目の前にあるボールペンが誰によってつくられたか、わかりますか?

(無言)

いつ、どこで、誰が、どうやってつくったのか。自発的に調べない限り、知る機会がない仕組みになっているんですよね。私たちが知らないだけで、ものづくりの裏ではさまざまな問題が起きています。

さまざまな問題、というと?

たとえば今って、生産コストを大幅に下げて、安い商品を大量に売るビジネスモデルがたくさんありますよね。少し考えただけでも、いくつか商品を思いつくはずです。でもそういったビジネスが、環境破壊や途上国での生産者の労働力搾取につながっていることが多々あります。

私たちが享受している安さは、どこかの労働者の搾取によって、生み出された安さなのかもしれない……。

特に、義務教育を受けるべき年齢の子どもが働かされる児童労働の問題は深刻です。今、世界に1億5,200万人もの児童労働者がいると言われていますが、それってつまり世界の子どもの10人に1人の割合なんです。

ひえーっ、そんなに高い割合なんですか。

私たちが普段使うものをつくるために、幼い子どもが学校にも行けず働かされている……なんて現状が、私たち日本人が想像する以上にたくさん起こっているんです。そういうことって日本ではなかなかニュースにならない。結果的に、知らず知らずの内に、私たちも社会問題に加担しているかもしれない。でも、本当はみなさん、加担したくないですよね?そのためにはまず、現状を知ることが大事なんです。

まずは、目を向けること。

そう。そしてエシカル消費をすれば、日々の買い物を通じて、世界で起きているさまざまな問題を解決できるんです。つまり、エシカルな商品を買うことそのものが、世界が抱える大きな問題を解決する一歩になります。しかも毎日の買い物から変えられるから、すごく気軽じゃないですか?

“社会貢献”って言うと、腰が重くなりがちですけど、エシカル消費はもっと気軽にできることなんですね。

そうそう、私たちはみんな消費者だから、みんな当事者なんです。

なるほど!

日本のGDPの60%は個人消費です。つまり、一人ひとりの買い物は決して個人の営みじゃなくて、積もり積もると社会に大きなインパクトを与えることになります。お金を使うことって、思っている以上に環境や社会、ひいては未来にも影響を与えているものなんです。

私たち一人ひとりが、実はすごい力を持っているということですね。

Noストイック! エシカル消費は“ゆるく”始めよう

「エシカル消費は何だか社会に良さそうだ」ということがわかってきたところで、ここからは末吉さんのエシカルライフについて聞いていきたいと思います。末吉さんは普段買い物をするとき、どのようにエシカルを意識していますか?

実は、はじめにお伝えしたいことがあって……。私も100%エシカルな消費はできていないんです。それはもう、仙人にならないと無理だから(笑)。

あはは、ちょっと安心しました。別にすべてをエシカルにしようと思って頑張らなくてもいいんですね。

そうそう!そんなの、無理ですもん(笑)。

少しずつ始めることが大事、と。

そう、少しずつでいいんです! でも、やるのとやらないのじゃ雲泥の差ですから。

では、エシカル初心者は、どうはじめの一歩を踏み出せばいいんでしょうか?

イチオシは、興味・関心があるものをエシカルアイテムに置きかえてみること。それは人によってバラバラでいいんです。食べ物でも洋服でも、なんでも大丈夫。「自分のエシカルルール=マイエシカル」を考えてみましょう。

良いですね!マイエシカル。

すべての買い物をエシカルにできなくても、“マイエシカルはきちんと考えて買う”みたいな習慣ができるといいですよね。あと、エシカルなものは贈り物におすすめです。

たしかに、エシカルなものをプレゼントにもらったらうれしい。

エシカルアイテムは質の良いものが多いですし、誰かについ話したくなるような物語もあります。「エシカルなものは高いから手を出しづらい」と感じる人も、プレゼントなら気兼ねなく買えるはず。もらった人が自然とそのアイテムの背景を知ろうとしたり、気に入って自分で買ってくれたりすれば、エシカルの輪が自然と広がっていきます。

後編では、末吉さんのマイエシカルや「エシカル消費をはじめて、生きるのが楽になった」というリアルな本音、そして買い物の未来についてお聞きしました。
末吉里花さんの未来を変える買い物と暮らし後編はこちら
(写真・文=忠地七緒)


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キュレーターPicks!

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今回のEARTH MALLキュレーター

一般社団法人エシカル協会 代表理事
末吉里花さん

慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。また司会や、レポーター、モデレーターもこなす。フェアトレードやエシカルを中心に活動を展開し、日本全国の企業や高校、大学などで講演、各地のイベントでトークショーを行う。著書に『祈る子どもたち』(太田出版)。新刊『はじめてのエシカル』(山川出版社)。

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