「第15回 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」に行ってみた!
「第15回 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」に行ってみた!
「第15回 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」に行ってみた!

チーズ好きによるチーズ好きのための祭典 「第15回 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」
に行ってみた!

もっと!国産チーズ

令和7年度国産牛乳乳製品の需要拡大・競争力強化対策事業(国産チーズ競争力強化支援対策事業)

日本最大級のチーズイベントに潜入!めくるめくチーズ天国をレポート

2025年10月17日、東京プリンスホテルの鳳凰の間に、全国のチーズラバーたちが大集結しました。お目当ては、2年に一度開催される「ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」。今年で15回目を迎えるこのイベント、一体どんな様子なのか?実際に会場に潜入してきました!

ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストとは?

ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストとは?
ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストとは?

このコンテストは、日本のチーズ文化を育てることを目的とした国内最大級のチーズイベント。主催は一般社団法人中央酪農会議で、2年に一度の開催です。

その目的は、日本人の嗜好に合ったチーズ製造と独自のチーズ文化を創造すること、製造技術の向上を図ること、そして販路拡大を図ること。つまり、このイベントは単なる品評会ではなく、生産者、業界関係者、消費者、すべてのひとが"参加者"となって日本のチーズ文化を育む場なのです。

ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストとは?
ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストとは?

当日のプログラムは盛りだくさん。13時40分から海外調査報告会で幕を開け、15時からの最終審査、16時からの表彰式、17時50分からはスペシャル・トークショーまで、一日中チーズづくしでした。

会場に入った瞬間、来場者の一人が「ここは天国ですか?」と狂喜乱舞。そう、ここは日本全国123の工房から269種類ものチーズが一堂に会する、まさにチーズパラダイス。前回の109生産者・248アイテムから大幅に増加し、試食できる工房数が全86工房!日本のチーズ文化の成長を肌で感じられます。

SNS広告を見て初めて来場したという来場者は「チーズの種類やメーカーが豊富で、本当に天国みたい。日本酒も含めてお酒の種類も多くて、ペアリングを満喫しました」と目を輝かせます。ただし「出展が多すぎて全部回りきれない!」という嬉しい悲鳴も。

オープニングは海外調査報告会!世界のチーズ文化を学ぶ

オープニングは海外調査報告会!

イベントは13時40分、海外調査報告会でスタート。令和6年3月に実施された海外調査について、チーズ製造者と研究者が報告しました。

CHEESEDOM工房長の中山恵里子氏、三良坂フロマージュ執行役員の松原郁衣氏、美瑛放牧酪農場プラント長の近藤野の花氏、日本獣医生命科学大学准教授の三浦孝之氏、帯広畜産大学准教授の中村正氏が登壇。世界のチーズ文化から学ぶ貴重な機会となりました。

世界のチーズ文化を学ぶ
世界のチーズ文化を学ぶ

最終審査は一般公開!各界のプロが審査 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストの審査は12部門に分かれています。フレッシュ、シェーブル、パスタフィラータ、ソフト、白カビ、ウォッシュ、青カビ、ハード熟成3ヶ月未満、ハード熟成6ヶ月未満、ハード熟成6ヶ月以上、ホエイ、トライアルなどなど。

まずは各部門の金賞10アイテムが発表され、会場から大きな拍手が。これらの中から最高賞を競う最終審査の様子が一般公開されました。

審査委員長の山本博紀氏(北海道乳業株式会社取締役製造部部長)をはじめ、三浦孝之氏(日本獣医生命科学大学准教授)、鈴木弥平氏(ピアットスズキ オーナーシェフ)、AYUMI氏(モデル)、工藤阿須加氏(俳優)など、各界のプロフェッショナルが審査員として参加。

最終審査は、各審査員が「推しチーズ」を一つずつプレゼンし、全員で試食して点数をつけるスタイル。料理人は調理への活用方法を、技術者は製造技術の高さを、モデルや俳優は消費者目線での魅力を語り、観客も熱心に聞き入っていました。

頂点に立った5つのチーズたち
栄えある各最高賞の発表です!

【農林水産大臣賞】滋賀県 山田牧場 カーサビアンカ ラクレット(ウォッシュ部門)

【農林水産大臣賞】滋賀県 山田牧場 カーサビアンカ ラクレット(ウォッシュ部門)
ウォッシュタイプでありながら、ラクレットとしての使いやすさも兼ね備えた逸品。熟成による複雑な香りと、溶かした時のとろける食感が評価されました。

87歳のお父さんと娘さんが二人三脚で作り上げたチーズです。「大学の友人が出店してると聞いて来ました」という来場者は「グランプリって聞いて驚いたけど、表彰式で87歳のお父さんが登壇されているのを見て感動しました」と拍手を送りました。

【農畜産業振興機構理事長賞】兵庫県 六甲山牧場チーズ工房 グラン(ハード熟成6ヶ月以上)
【中央酪農会議会長賞】岐阜県 ITALCHEESE合同会社 ストラッチャテッラ(パスタフィラータ部門)

【農畜産業振興機構理事長賞】兵庫県 六甲山牧場チーズ工房 グラン(ハード熟成6ヶ月以上)
長期熟成部門を制したのは、六甲山牧場の「グラン」。6ヶ月以上じっくりと熟成させることで生まれる、旨味の結晶。噛むほどに広がる複雑な味わいが、審査員たちを唸らせました。

【中央酪農会議会長賞】岐阜県 ITALCHEESE合同会社 ストラッチャテッラ(パスタフィラータ部門)
イタリアの伝統技法を日本で再現した、本格派のストラッチャテッラ。モッツァレラを裂いて生クリームと合わせた、とろける食感が特徴です。「イタリアのチーズが好き」という来場者も「これは本場の味!」と絶賛。

【審査員特別賞】宮崎県 ダイワファーム ヤマンクッバイブルー(青カビ部門)
【ベスト・トライアル賞】東京都 プティレジャポン ブラウンチーズパウダー(トライアル部門)

【審査員特別賞】宮崎県 ダイワファーム ヤマンクッバイブルー(青カビ部門)
宮崎から届いた、力強くも繊細な青カビチーズ。日本人の味覚に合わせた塩味のバランスが秀逸です。

【ベスト・トライアル賞】東京都 プティレジャポン ブラウンチーズパウダー(トライアル部門)
トライアル部門で注目を集めたのがこちら。ホエイを煮詰めて作るブラウンチーズを、さらに水分を飛ばして粉状にした革新的な商品。チーズの新しい可能性を感じさせる一品です。

試食会は満員御礼!コンテスト出品工房のチーズを食べ比べ

試食会は満員御礼!コンテスト出品工房のチーズを食べ比べ

表彰式の後は試食会。東京プリンスホテルの鳳凰の間が満員となる盛況ぶりでした。

試食会の醍醐味は、生産者と直接会話できること。「パンとチーズとはちみつマルシェを企画したことがある」という来場者は、「他の工房の製法を学びたくて来ました。チーズ作りって本当に難しいんだなと実感します」と熱心にメモを取っていました。

初参加の若者グループは「幸せすぎる」「チーズ大好き」「日本のチーズがこんなに美味しいとは」と大興奮。家族でチーズ作りを体験している参加者はさまざまな絶品チーズを試食し、「うちのより全然美味しい。負けてられないので一緒に頑張る」と学びになったという場面も。

会場には日本酒やワインのコーナーも設置され、日本のチーズとのマリアージュを楽しめます。

「こうやって産地と作り手がわかると、もっと愛着が湧きますね」という来場者の笑顔が印象的でした。

試食会は満員御礼!コンテスト出品工房のチーズを食べ比べ

会場には、これからチーズ作りを始めようとしている人たちの姿もありました。「『グラウファーム』という小さなヨーグルト屋を立ち上げる予定で、ジャージー牛を活用した乳製品作りに挑戦しています」と語るのは、とある島に移住してチーズ職人として新規参入を目指す生産者。「周囲では新規参入の発想が少ないけど、できることを示せれば面白い」と意気込みを訊きました。

またチーズづくりを試行錯誤しているという職人をめざすひとの話も印象的です。「チーズは種類ごとに製法が全く異なり、コツが多くて難易度が高い。プロの技術のありがたみを実感しています」とのこと。こうした新しい挑戦者たちが、日本のチーズ文化をさらに豊かにしていくのでしょう。

「日本のチーズは世界一流と比較しても見た目が美しい。綺麗すぎると言われることもあるくらい」という来場者の言葉が印象的でした。

試食会は満員御礼!コンテスト出品工房のチーズを食べ比べ

269種類のチーズ、123の工房。その一つひとつに作り手の想いが詰まっています。2年に一度のこのイベント。次回開催される頃にはまた新しい工房が生まれ、新しいチーズが誕生しているでしょう。

もしあなたがチーズ好きなら、次回は絶対に足を運んでみてください。きっと日本チーズの「最高峰」と「天国」を体験できるはずです。

TOPにもどる