令和2年度国産乳製品等競争力強化対策事業(国産チーズ競争力強化支援対策事業)

PICK UP! 兵庫「プロセスチーズ」と「明石焼き」

MATCHEESE STORY
プロセスちゃんProcessed cheeseAkashiyaki

わたしたちの一番身近なチーズ「プロセスチーズ」

日本でもっともなじみの深いチーズといえば「プロセスチーズ」。プロセスチーズは、ナチュラルチーズを原料にしたチーズだということをご存知ですか?製造の過程で乳酸菌や酵素などの微生物が死滅するので、品質が一定になり、保存性にも優れたものになります。今回は、プロセスチーズの歴史や、おいしい食べ方についてNPO法人チーズプロフェッショナル協会の三原茂さんにお話をうかがわせていただきました。

INTERVIEW

MATCHEESE STORY 01 プロセスチーズを知る

プロセスチーズとナチュラルチーズの違いとは

ナチュラルチーズを原料に、粉砕・加熱し溶かし、乳化剤を入れて再形成したものがプロセスチーズです。高温で加熱する時に、チーズに含まれる微生物はほとんど死滅します。酵素も失われ熟成が進まなくなるので、ナチュラルチーズに比べて保存性が高まっているのが最大の特徴です。包装にもよりますが、冷蔵庫に入れて未開封という状態であれば、半年から1年間もの賞味期限が保証されている物も。また、チーズを溶かして作るので、色々な形に成形ができるのも面白い特徴のひとつです。

日本で広まったプロセスチーズの歴史

日本の歴史において、チーズが登場したのは西暦700年と言われていますが、江戸時代までは一部の皇族や貴族などの間で、滋養強壮に役立つ食品として重宝されていたようです。
日本で本格的な酪農が始まったのは明治時代。牛乳から練乳、バター、アイスクリームなどさまざまなものが作り出され、乳製品の製造もさかんになっていきました。
大手メーカーが、本格的にプロセスチーズを作るようになったのは昭和に入ってからになります。第二次世界大戦後のアメリカ占領下において食の洋風化が進み、そして何より栄養不足だった子供たちのために、学校給食にプロセスチーズが登場しました。プロセスチーズが庶民の食卓に登場してきたのは、この頃という事になるでしょう。

国内プロセスチーズの近年のうごき

東京オリンピックの開催を機に、海外からチーズが空輸されるようになり、船便では運べなかったソフト系のチーズがホテルやレストランなどで楽しめるようになりました。とはいえ、やはり一般家庭で食べられるのはプロセスチーズがほとんど。国内のメーカーは、様々なタイプのプロセスチーズを作り出してきました。皆さんご存知の6Pやベビー、スライスやスティックなどは、溶かすことで色々な形に作りやすいプロセスチーズだからこそ生まれたものです。
ここ10年ほどの流れとして特徴的なのが、ナチュラルチーズに寄せたテイストのプロセスチーズが増えたことではないでしょうか?また、コショウやバジル、ナッツが入っていたりなど、多様なバリエーションがラインアップされ、味や風味の楽しみの幅が広がりました。各メーカーの研究と工夫の成果が店頭に並ぶプロセスチーズにつまっているのです。
同じタイプのチーズでもメーカーによって味わいや食感に違いがあるので、食べ比べてみるのも面白いですよ。

チーズを取り入れたバランスのよい食事を

出典:日本栄養・食糧学会誌 Vol.51 259-299(1998年)より抜粋

ミルクは本来、動物の赤ちゃんが成長するためのもの。当然、そのミルクを固めたチーズは、栄養価の高い食品になります。 良質なタンパク質や脂肪分はもちろん、日本人が慢性的に不足していると言われているカルシウムも多く含んでいます。人体への吸収率がとても高いため、効率的にカルシウムを摂取する事ができるのです。 チーズには、ビタミンCと食物繊維はほとんど含まれていないので、フルーツや野菜などと一緒に食べ合わせると、栄養のバランスが取れると覚えておきましょう。
成人女性の1日のカルシウムの摂取推奨量が650mg、成人男性は650~800mgで年齢によってその目安量が異なります。(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)より)日本人の全世代でカルシウム摂取量は不足がちといわれています。
毎食、少しずつチーズを食べる習慣づけを行ってみてはいかがでしょうか。




料理にもそのままでもおいしいプロセスチーズ

様々な食べ方・メニューが考案され、いまやチーズを使った料理は一般家庭にも広く浸透しています。お酒のおつまみとして、おやつにそのまま食したり、パンやグラタンに乗せて焼くなど多種多様。わたしたちの食生活の中にチーズが当たり前のように存在するようになったのは、やはり、プロセスチーズが一役買ったからと言えるのではないでしょうか。
今日まで、日本のメーカーは繊細で多様なプロセスチーズを作ってきました。常に均一な品質が保たれており、長期保存ができ、なおかつ包装の使いやすさにも配慮されています。そんな便利なプロセスチーズを利用してチーズを身近に感じていただき、ぜひ食べていただきたいです。かたやナチュラルチーズには、また別の多様性とすばらしさがあります。食べるメニューや用途に応じて使い分け、どちらのチーズも楽しんでください。
ぜひ、食べ比べて色々な味にふれて、自分なりのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか?

「お気に入りのチーズを見つけて欲しい」と語る三原さん
欧米にもプロセスチーズはもちろんあるのだけど、保存食的な意味合いが強いんだって。こんなに繊細に多様なものを作っているのは日本だけとか。いろいろな風味がついたものから、ナチュラルチーズに近いものまで本当にたくさんあるのよね~♪どれにしようか迷っちゃうな!PROCESS CHAN

MATCHEESE STORY 02 粉物とチーズの相性は最高!

関西のグルメ「たこ焼き」「お好み焼き」など”粉もん”とチーズは誰もが間違いなく美味しいと思える組み合わせです。今回は、そんな”粉もん”の中から、「明石焼き」と「プロセスチーズ」を組み合わせて食べてみました。「明石焼き」は地元では「玉子焼」と呼ばれ、名前の通り生地にたまごがたっぷりと含まれており、やわらかい食感でやさしい味わいの料理です。兵庫県の郷土料理で、だし汁をつけて食べることが最大の特徴。
あつあつの明石焼きの上でじわりとやわらかくなったチーズ、さらに出汁のうまみが加わり、他の粉物とチーズの組み合わせとはひと味違った味わいを体験することができます。ぜひ皆さんも試して食べてみてください。

間違いない美味しさ!明石焼き×プロセスチーズはゴールデンコンビ

明石焼きにプロセスチーズを組み合わせて実際に食べてみました。間違いなく誰もが美味しいといえる最強の組み合わせではないでしょうか?たこ焼きとチーズの組み合わせはよく見かけますが、明石焼きとチーズの組み合わせは見かける機会が少ない印象。ひょっとしたら…という一抹の不安は見事に吹き飛びました。

今回は、あつあつの明石焼きにスライスチーズをのせて熱でじんわりやわらかくしてみましたが、具の中身としてサイコロ状にカットしたプロセスチーズを入れて焼くのも◎。さまざまなフレーバーが豊富にあるので、中にいれるプロセスチーズをいろいろ変えて味のバリエーションを増やすことも容易です。食べ比べて味わいの違いを発見するのも楽しいですね。
ご家族でワイワイ作ったり、友人同士のちょっとしたパーティーのメニューに加えたり、ひとりでじっくり味の探究をするなど、どのようなシーンにでも美味しく、楽しく食べることのできる組み合わせです。ぜひ、どのチーズが明石焼きとベストマッチなのかご自身の一番を探してみてください。

いかがでしたでしょうか?プロセスチーズの楽しみ方と美味しさをぜひご堪能ください。

あつあつの明石焼きにスライスチーズをのせても◎
生地に含まれる玉子、出汁にもばっちりマッチします
日本のプロセスチーズの進化は今もこれからもどんどん進んでいくと思うの。同じ種類のチーズでも、作る会社によって味がそれぞれ違うのよ!食べ比べてその個性と技術をぜひ感じて欲しいなぁ~。あなたのお気に入りのチーズが見つかりますように★PROCESS CHAN
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