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― 今日は取材続きで同じ質問も多いかと思いますが。
吉高(以下、吉)
(五十嵐さんを見て)も〜ピリピリしてますよ。同じ質問をされたらムスッとしちゃうし。
五十嵐(以下、五)
ははは。
― とはいえ(笑)まず、ミッキー・カーチスさんではなく「五十嵐信次郎」という名前になった経緯を聞かせてください。
五
たまたまなんですよ。撮影後半の頃、監督がボソッと「何か、漢字の名前はないですかね」と言ってきたんです。そういえば俺、学生のとき空手をやってて、強そうな「五十嵐信次郎」って名前に憧れてたの。ずっとカタカナだったからね。そうしたら監督が「いいですね」と。五十嵐信次郎、即決まりました。
― 最初から決まってたわけじゃないんですね。
五
全然。途中で監督も思いついたり、いろんなことが出てくるんですよ。俺も聞いたときは「おっ」と思ったの。タイトルが「ロボジー」で主演がカタカナでミッキー・カーチスと続くと、知ってるヤツはいいけど知らないヤツにB級アメリカ映画かと思われても嫌だからさ。そういうところが監督の凄さ。俺もその時から過去は投げ捨てて「新人でございます」って気持ちでやっています(笑)。
― 今までと違う呼ばれ方をしてどうですか?
五
慣れましたよ。ミッキーさんって言われても「いや五十嵐です」。そうすると「よく似てますね」と言われるんです(笑)。
― 吉高さん、共演はいかがでしたか。
吉
本当にパワフル。テンションがどっちにも転ぶというか、こちらに合わせてくれるときもあればみんなを引っ張ってくれるときもあって、凄くファンキーな方だなと思いました。
五
いいこと言ってくれるねぇ。
― 矢口監督の作品は。
五
全部観てます。いい監督ですよ、芝居の付け方も上手だし。ただ本番直前になって、耳元でこそこそっと言うんだよね。
― 台本にないことを?
五
それが面白い、他のスタッフは知らないの。ここで転んでみてくださいとか言うんだよ。 それでこけると、みんな大丈夫ですか!って。大丈夫だよ、芝居なんだから。
吉
分かってないとビックリしますよね。私はホワッとしたイメージで言われました。
五
怒ってるんだけど実はうれしいとか。
吉
あと一歩で鬼に変わりそうなオバサンとか、すごくイラついて箪笥の角に指をぶつけたけどどこに当たっていいか分からない感じ、とか。分からなくはない、みたいな(笑)監督は言葉は少ないけど、すごく信頼できて。ついて行こうという気持ちになるし、委ねられる。
五
心強いんだよね、嘘がないから。いやウソはいっぱいつくのよ(笑)。
大ウソつきなんだけど、変な意味で嘘がない。そこがチャームというかセンスというか。

― ロボットになる撮影では、ロボット的な動きを研究されたんですか?
五
間接に限界があるからそういう動きしかできないんですよ。極寒の撮影で、ロボットが体にピッタリだからカイロも貼れない。そこに2月の北九州の、マイナス2度の風がピューッと吹くんだよ。俺は歩く冷蔵庫か。
吉
何か入れて冷やしておけばよかった(笑)。
― 映画が出来上がってご感想は?
五
やっぱり、矢口映画だなと。
吉
自分が出てるものを観るのって恥ずかしいけど、この映画は2回3回観ても純粋に楽しめそうだなと思います。
五
また観たいもん
― 90分があっという間でした(笑)。
五
凄くホンワカしてるんだけど、スピード感がやたらあるんですよね。あれがやっぱり、矢口監督の凄さ。
吉
ダメダメじいちゃんとダメダメ窓際社員3人組がどんどん団結していく段階が面白かったです。最初はみんな仲が悪いんですけど、最終的にはいい感じに。そこでジワッときました。
― 気持ちのいい終わり方でした。
五
嫌なところが全くない映画だからね、ジジイ以外(笑)
― ありがとうございました(笑)。
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■プロフィール
吉高由里子さん
1988年東京都生まれ。2006年『紀子の食卓』で映画デビュー。2008年『蛇にピアス』で初主演を果たし、日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞。その後も数々の映画、ドラマに出演。いま最も注目される実力派若手女優のひとり。
■プロフィール
五十嵐信次郎さん
1938年東京生まれ。父方の祖母、母方の祖父は英国人で幼少を上海で過ごす。1958年第一回日劇ウエスタン・カーニバルでデビュー、ロカビリー三人男として人気を博す。ミュージシャン、音楽プロデューサー、俳優、落語家「ミッキー亭カーチス」の顔を持ち、今回「五十嵐信次郎」として映画主演。
※2012/3/1〜2012/3/31集計結果より
2012年
2011年
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2008年